私は、これまで糖尿病内科専門医として研鑚し多くの臨床経験を積んでまいりました。

私自身の専門を活かし糖尿病を中心に生活習慣病をはじめとする内科疾患についての情報を少しでも皆様の生活に役立ててもらえればと考えております。

2016年6月30日木曜日

第4回 糖尿病教室

第4回 糖尿病教室 開催 のお知らせ

 日程 : 2016年 8月22日(月)
 時間 : 13時30分~14時30分 予定 
 場所 : 林医院待合室


下記内容にて開催を予定しております。

 ・ インスリン治療について
   講師 : 院長 林 功

 ・ 脱水について
  
講師 : 看護師 山本

 ・ 食事療法について
  
講師 : 管理栄養士 横山


糖尿病治療は日々進化しています。
皆様に安心して治療を受けていただけるよう、このような場を定期的に設けさせていただいております。
皆様のご参加、心よりお待ちしております。

2016年6月29日水曜日

たくさんのご参加 ありがとうございました。

第3回 糖尿病教室を開催し、たくさんの方にご参加いただきました。

糖尿病教室終了後も残って講師に質問をされる方もいらっしゃり、皆さまの関心の高さを改めて感じました。
このたび、たくさんの方にご参加いただいたものの至らない点もあったかと思いますが、今後改善をし皆様に安心して治療を受けていただけるよう、今後も糖尿病教室の開催を継続していく予定です。

今回ご参加いただきましたたくさんの方、ありがとうございまいした。


2016年6月22日水曜日

糖尿病治療の目的を考えてみる

糖尿病・生活習慣病のおはなし

シリーズ④ 糖尿病治療の目的を考えてみる


 今回からは糖尿病の治療目的についてお話しします。以前ケンブリッジ大学の学生が我家にホームステイしていました。彼女曰く“日本人はとにかくルールを守ろうとするのでとても尊敬もするが、少し行き過ぎていると感じる時もある”。

確かに日本人は、糖尿病治療の世界でも医者から患者まで、とにかくルールを大切にします。“カロリーは1日○○kcalにしなさい”、“食後血糖は○○までにおさめなさい”のように細かく、画一的な指導する傾向があります。それはそれで正しいのですが、何か違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。

糖尿病の治療目的は,健康人と同様な日常生活の質(QOL)を保ち、健康人と変わらない寿命を全うすることにあります。つまり毎日を元気に過ごすことが目的です。沢山のお薬を飲んで血糖や血圧、コレステロール値を限りなく正常化することが必ず健康につながるとは限りません。

今回のテーマでは、多くのの臨床データに基づいて、統計学的に妥当性のある最新最良の医学知見を用いる医療(evidencebasedmedicine)の観点から、糖尿病治療の目的を再考していきたいと思います。

2016年6月8日水曜日

最新のインスリン療法について

糖尿病・生活習慣病のおはなし

シリーズ③ 最新のインスリン療法について

糖尿病テラード治療の幕開けについて前項でお話し致しました。 インスリン治療も最近は多様化しています。ここでは、簡単なイン スリンの最新治療についてご紹介します。

① SAP療法:Sensor Augmented Pump パーソナルCGM機能を搭載したインスリンポンプです。血糖をリアルタイムに モニターしながらインスリンポンプで自動的にインスリンを注射します。自己負 担額が高額になるため、1型糖尿病の患者さんなどに適応は限られてきます。

② BOT療法: Basal Supported Oral Therapy 経口薬を服用しながら基礎インスリンを追加する方法です。インスリンの回数が 1回で済み、安定した血糖コントロールが得られます。最近の主流になっています。

③ BGT療法:Basal supported GLP-1 Therapy 今年海外のガイドラインに登場した新しい治療法です。インスリンと GLP-1受容体作動薬を朝に1回ずつ注射します。効果のある方ではインスリ ンの頻回注射から離脱できます。低血糖回数が減りすぐれた治療法です が、効果がでない患者さんもいます。導入には注意が必要です。

④ 強化インスリン療法 古典的な治療法ですが、非常にシンプルで優れた治療法です。カーボカ ウント法やスライディングスケール法といったインスリン治療スキルを併用 して低血糖などおこさないようにコントロールすることが重要です。

他にも沢山の治療方法があり、個人の生活スタイルにあったイ ンスリン治療を選択できる時代になりました。限られた選択肢で 病気と戦っていた昔を思うと、隔世の念があります。