糖尿病・生活習慣病のおはなし
シリーズ⑧ 糖尿病患者における糖質制限食について
ちょうど10年前ぐらいにアトキンスダイエットというダイエット法が流行っていました。最初の2週間は炭水化物の摂取量を1日20グラム以下にするという凄まじいダイエット法です。糖尿病患者においても体重減少効果に優れ、病気が治っていく過程を目撃して感心したことを覚えています。しかしその後の経過では、ほとんどの患者さまは長続きせず、リバウンドを繰り返すようになりました。また過剰に糖質制限すると、動物性蛋白の摂取が増えてしまうため、動脈硬化性疾患による死亡率が増加してしまう事もその後報告されています。
アトキンスダイエットはさておき、最近の緩やかな糖質制限食は改良が進み、優れた治療法として認知されるようになってきました。しかし扱い方では「諸刃の剣」にもなります。管理栄養士の元、厳格に進めていく必要がありそうです。
次回のブログでは、実際のクリニックでの指導方法について詳しく解説していこうと考えています。