私は、これまで糖尿病内科専門医として研鑚し多くの臨床経験を積んでまいりました。

私自身の専門を活かし糖尿病を中心に生活習慣病をはじめとする内科疾患についての情報を少しでも皆様の生活に役立ててもらえればと考えております。

2019年3月14日木曜日

第16回 日本褥瘡学会 で講演をしてきました。

2019年3月10日(日)に開催されました、第16回 日本褥瘡学会 近畿地方会学術集会 で講演を行いました。

今回の学術集会では「地域包括ケア時代の褥瘡予防管理ネットワークの構築」がテーマとなっていました。
「未来を拓く地域包括ケアイノベーションシンポジウム」の中で行った講演の抄録を少しご紹介します。

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地域包括ケアにおける開業医の役割~褥瘡ケアを中心に~

 厚生労働省においては、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進している。
 在宅における高齢者の褥瘡管理の基本は日常生活の支援である。褥瘡ケアに関わる全員がその専門性を共有して関わることが重要となる。このため褥瘡管理のマネージメントは地域包括ケアシステムそのものと言える。
 ここでは阪神在宅医療研究会の会員である西宮市、尼崎の在宅医を中心に、褥瘡予防、褥瘡発生後の褥瘡ケアへの意識調査をお示しする。外科、形成外科医師が配属されているクリニック、在宅療養支援診療所において、褥瘡管理の高い予防意識、積極的な治療の傾向を認めた。在宅患者訪問診療料の評価を見直されているため、在宅医療と皮膚科、形成外科との連携の現状についても報告する。
 2018年より特養・老健で褥瘡ケアマネジメントを行った場合、新たな評価が行われるようになり、老人ホーム・介護施設における褥瘡対策も進んでいる。これらの施設における褥瘡ケアの問題点を特別養護老人ホームの嘱託医の立場より報告する。
 在宅医の多くは内科医であり、褥瘡ケアあが十分でないとの指摘がある。また訪問看護師の確保や質の担保、情報通信技術(ICT)のシステム構築、医師と看護師間の役割分担や権限委譲の問題など褥瘡ケアには多くの問題があり、これらを皆様と議論したい。
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